「ひろがる永代供養墓」

最近「永代供養」「永代供養墓」という言葉をよく聞くようになりました。
子供にはお墓の負担をかけたくない方、子供が嫁いでしまってお墓を護る者がいない方、様々な状況やお考えから、家代々のお墓ではなく、永代で供養をしてもらえるお墓を選ばれる方が増えています。
ただ、一口に「永代供養墓」と言ってもいろいろなタイプがあります。今回、永代供養墓を持つ世田谷の「常在寺」を訪ね、永代供養墓について考えました。

<世田谷の常在寺>

東急世田谷線は、都内にあって、のどかな雰囲気も感じさせる路面電車です。世田谷ボロ市でも有名な「世田谷」駅から、ゆっくり歩くと10分ほどでしょうか。世田谷の静かな街並みの中に、常在寺はあります。門をくぐると、あぁ、立派なお寺だなぁという印象をもちました。掃除が行き届いた境内は、緑も多く凛とした雰囲気を感じさせます。

常在寺

常在寺は、室町時代に創建され500年を超える歴史を持つ世田谷の名刹です。平成14年、本堂を建て替えた時に、お檀家の中で継承の問題を抱えている方の受け皿として、また子供がいない方や、子供が遠方に住んでいる方など、お墓を建てることで、負担になる人が増えている社会状況をふまえて、永代供養を前提とした納骨堂を造りました。

<永代供養墓の種類>

永代供養墓は、お骨の埋葬の仕方によって、大きく2つのタイプに別れます。1つは、「合祀(ごうし)」と呼ばれ、納骨後すぐに、一つのお墓にお骨を埋葬する方法。もう一つが、「個人墓」と呼ばれ、一人一人のお骨を個別に納骨して供養する方法です。

「合祀」は、費用が比較的抑えられるメリットがある反面、一度、埋葬してしまうと他の方のお骨と一緒になるため、お骨を取り出すことができないデメリットがあります。墓所は屋外にある場合が多いです。

「個人墓」の方は、合祀に比べて費用がかかりますが、お一人ずつ個別での納骨ができ、将来、お考えが変わりご遺骨を取り出したい場合にも取り出すことができます。墓所は屋内と屋外のどちらも見られます。

<常在寺の永代供養墓>

常在寺の永代供養墓は、お一人ずつ納骨して供養をする「個人墓」のタイプです。緑の多い中庭に面した納骨堂は、正面に観音像をお祀りし、両側に位牌が設置されています。納骨後、三十三回忌までは個別に納骨し、その後は合祀して供養をします。
毎年、春と秋の合同供養祭にてご供養を執り行いますので、もし、ご遺族が供養祭に参加できなくても供養をきちんと行なってくれる安心感があります。

常在寺

常在寺の永代供養墓は、お一人ずつ納骨して供養をする「個人墓」のタイプです。緑の多い中庭に面した納骨堂は、正面に観音像をお祀りし、両側に位牌が設置されています。納骨後、三十三回忌までは個別に納骨し、その後は合祀して供養をします。
常在寺の永代供養墓を運営・管理する「法輪の会 事務局」の志賀さんは「都内でも永代供養墓が増えてきています。いろいろな永代供養墓を見学されて、お寺の人や運営にたずさわる人ともお話されたうえで、ご自身のお考えに合う供養をしてくれる永代供養墓をお決めになることが大切です」とお話くださいました。

<ひろがる永代供養>

少子化や社会環境の変化により、お墓を継承することが負担になってしまうという、お墓の継承問題が広がっています。

“お墓は必ず継承しなければならない”と考えてしまうと、心の負担が大きくなることもあります。永代供養墓という選択肢もあるということを知り、そのうえで自分や家族の考えにあった選択をすることが、納得の供養につながります。

費用や駅からの距離など、分かりやすいハード面をつい比較してしまいがちになりますが、お墓を求めた人が、お寺の行事やイベントに参加して、お墓を通じて新たな「縁」が生まれるケースも見られはじめるなど、ソフト面も重要な要素となりつつあります。お墓選びが終着点ではなく、長い人生を楽しむ、新たなきっかけとなる時代を迎えつつあるのかもしれません。

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